外反母趾の治療法とは
外反母趾の疑いがあれば、一定期間テーピングで進行を止めて下さい。
テーピングで痛みを先に取る事が外反母趾の克服の第一歩です。
痛みはテーピングで治るので、精神的重圧から解放され、
気持ちが楽になり、冷静な判断ができるようになり、
自然と手術を考えないようになります。
テーピングで足裏のバランスを整え、正しく歩けるように訓練すれば、
次第に正しい筋肉が足の裏についてきて、
曲がっていた指も改善します。
外反母趾になった場合の治療法には、
靴選び、装具療法、運動療法、手術があります。
靴選び
靴選びのポイントは、靴に足を合わせるのではなく、
足に靴を合わせるようにする事です。
靴を選ぶ時は、次の点に注意しましょう。
・全体に緩すぎず、かかとがフィットする
・立った状態で、指の曲げ伸ばしが可能
・ヒールの高さが5cm以下
装具療法
外反母趾の装具療法は、痛みを和らげるパッチなどのグッズ、
矯正用装具、足底板の三つに大別されます。
外反母趾の人は、足の縦、横のアーチが崩れ、偏平足、開張足になります。
外反母趾で痛みがある場合には、
体重を支える足のアーチのバランスも悪くなっています。
そのバランスを整えるのが足底板と呼ばれる装具です。
足底板は、靴の中敷きのように、靴の中に入れて使用します。
足底板は、土踏まずや指の付け根の辺りを盛り上げたりして、
崩れたアーチのバランスを整える効果的な治療法です。
足底板は、整形外科で義肢装具士が患者さんの足に合わせて作製します。
なお、足底板はハイヒールでは使用できません。
普段履く事が多い靴に合わせて作製します。
運動療法
外反母趾の人向け運動には、足の関節を柔らかくする運動、
ホーマン体操、足の筋力を鍛える運動の三つがあります。
運動療法は、本来その関節を動かす筋肉で関節を動かす自動運動と、
それ以外の筋肉や器具、理学療法士など他人の力で関節を動かす他動運動があります。
薬物療法
薬物療法には、外用、内服、注射がありますが、
これで外反母趾が治る訳ではありません。
対症療法と言って痛みを抑えるだけの治療法にすぎません。
手術
外反母趾の痛みが強く、日常生活に支障をきたす場合、
最後の手段として、変形した関節を本来の形に戻す手術があります。
手術では、親指の骨を切り、ずれた軸を元に戻します。
代表的な方法として、マン法とシェブロン法があります。
しかし、残念ながら手術をしてよかったと感じられた人は、
そう多くはおられません。
そのくらい、失敗例や停滞例が多いのです。
手術をしなくても、痛みを解消する事は可能です。
寧ろ手術をしない方が痛みを解消できる可能性が高いのです。
変形していても歩行に支障が少ないのであれば、
保存的な療法を試みるべきです。